○ 事例の概要

田辺課長は、来週、来年度上期の目標設定を行うための面談を部下である下川係長と行うことにした。

前年度下期の下川係長の目標達成度は5つの目標について平均達成度が95%と高く、評価も5段階(SABCD)のAの評価であった。

そこで、来期は今期よりレベルの高い目標設定をしてもらおうと考えていた。

目標設定の面談で田辺課長は自分の目標や方針を部下の下川係長に話し、自分として達成して欲しい目標項目と目標レベルを伝え、来週までに自分としての目標を練り上げ、目標シートにまとめてくるよう指示したのであった。

そのとき、下川係長の表情が硬くなった感じはあったが、とくに反対意見や不満が出なかったので、こちらの期待について理解してもらったと感じた。

一週間後、下川係長が目標シートを作成し、提出してきた。

しかし、その内容を見ると自分の期待レベルからは程遠いものであった。

これではとても満足できるレベルでなく、目標シートに赤ペンで修正し、本人に修正した目標で設定するよう指導した。

ところが、下川係長はまったく納得できていないようで、上司である田辺課長の要望である目標のレベルを受け入れそうにない状況であった。

田辺課長は下川係長の能力からするとこの程度は是非ともチャレンジして欲しい、ということを繰り返し説得した。

それに対して下川係長は「自分には無理です」という言い方を、繰り返し述べるだけで、行き詰まってしまった。

田辺課長はどのように対応したらよいかまったく分からなくなってしまった。

<設問>

田辺課長の立場でこの事例の問題の本質と対応策を検討してください。