○ 渡辺店長のこんなときどうする

渡辺店長は今年度入社した新入社員の水野さん育成について頭を抱えていた。

水野さんを育成するために2年先輩である横溝さんをOJT担当として設定したのであった。

横溝さんは大変真面目な性格で面倒見も良かったので彼を選んだのだった。

まず、横溝さんに対してOJT担当にすることを告げ、半年間のOJT計画表を作成するように指示した。

横溝さんは翌日にはOJT計画表を作成して渡辺店長のところへ持ってきたのだった。

内容的にはよく検討されたものであったため、早速実施するように指示した。

OJTをスタートして4ヶ月が経過したころ、水野さんが渡辺店長のところに相談にきた。

「先輩の横溝さんは丁寧に教えてくれるので大変助かります。

だけど、最近大変混乱しています。

横溝さんから教えられた方法で仕事をしていると、別の先輩からそのやり方は違うよ、と否定されてしまうんです。

もうどうしていいかわかりません」という内容の相談だった。

渡辺店長は、すぐに横溝さんを呼んで事情を聞いた。

そうすると横溝さんからも、さまざまな不満や弱気な発言が出てきた。

とくに困ったことは次のような点であった。

水野さんにとって、横溝さんをはじめ5人の先輩がいる。

横溝さんが付きっきりで指導できるわけではなく、時には別の先輩を手伝うこともある。

どうも先輩同士でも仕事の進め方が異なっており、その都度、水野さんは「仕事のやり方が違う」と注意されるらしい。

いったいどのやり方が正しいのか、誰の意見を聞くのが良いのか、水野さんは迷ってしまい、なかなか仕事が覚えられないということだ。

このような状況のなかで横溝さんは、水野さんをどのように指導したらいいか分からなくなったのである。

渡辺店長は、年齢も近く面倒見のいい横溝さんを指導担当に設定したことが間違いだったのか。

それとも店長である自分が直接指導すべきだったのか。

新人の指導で渡辺店長の方法はどこがまずかったのだろう。

◯設問

この事例の問題の本質はどこにあり、今後、どのように対応すべきだろうか考えてみてください。