◯山辺課長のこんなとき

山辺課長は総務部総務課の新任課長である。

課長としての業務について、これからさまざまな事柄を学ばなくてはいけないと考えていた。

特に、課長として職場をリードしていくことが重要だと考えていた。

総務課の課内定期ミーティングでの出来事である。

これまでは、課の事情も把握できていなかったため、ミーティングでの発言は極力押さえていた。

3ヶ月が経過したのでそろそろ自分の考え方も打ち出さなければならないと思っていたころである。

「今日は総務課の残業についての確認をしたいと思う」と今日の定期ミーティングでは残業規制についてメンバーに徹底しようと考えていた。

「会社として残業規制を実施している状況で、総務課の残業は多いと経理からの批判があった。

これからは残業についてもっときめ細かく管理していきたいと思う」

「課長、しかし人数を減らさせている中で、ある程度の残業は仕方がないと思います」と総務課で中堅の下田さんが発言した。

「下田さん、そのある程度という考え方ではダメなんだよ」と山辺課長はやや強い口調で言った。

「かなり、業務改善もしました。

それでも仕事量を現体制ではこなすことが出来ないんです」下田さんが反発するように言った。

「私の見方では、まだまだ仕事にムダもあるようだ。

これらのムダを徹底的に無くせば残業は必要ないんじゃないかな」と、さらに業務に改善の余地があるという考えを伝えた。

「課長は総務課に転勤されて、まだ3ヶ月、総務課の状況はよく把握されてないようですね。

業務にムダが全くないとは思いませんが、我々も少ない人数で業務をこなすためにムダを無くしてきました。

これ以上どうしろとおっしゃるんですか、課長は現実を理解されていません」総務課では発言力のある川口主任が発言した。

それに対して山辺課長は沈黙のままだった。

このような出来事があって以来、総務課のメンバーと課長との間に何か溝のようなものができたように感じるようになった。

総務の課長として存在感を出そうと動けば動くほど、部下達の気持ちは離れていくようになってしまった。

一体、何が問題なんだろう。

山辺課長は課長としての職務が勤まるのか不安になってきた。

山辺課長は何か課長としてのあり方が間違っているようです。

何を間違っているのか。

この状況を解決するためには、どのような対応策が考えられるか検討してみよう。