◯佐藤課長のこんなとき

経理課の佐藤課長はチーム運営の難しさを実感している。

組織には基本的なルールや決まり事があるが、その基本的な決め事が守られないのである。

決められた提出期限に提出物が出てこない。

目標管理の目標設定シートが提出されない。

各自が使用した共通ファイルを元の位置に戻さない、などあげればきりがない状況である。

佐藤課長としても決め事が守られないと業務推進上さまざまな支障が出てきている。

そこで、ルールを徹底するために月1回実施している朝礼で、決め事をきちんと守るよう改めて指示した。

ところが、指示を出したその日の課内ミーティングで、課内では中堅の金沢さんが開始時間に遅れた。

その状況で佐藤課長は「もう開始時間は15分過ぎています。

金沢さんが来るまで皆さん待っています。

遅れては困ります!」とやや強い口調で注意した。

それに対して金沢さんは「職場を出ようと思ったとき電話がかかってきたものですから・・・」ととくに謝ることはせず、言い訳のようなことを繰り返すだけだった。

ミーティングを開始して40分経過したころ佐藤課長の上司である管理部の三村部長が会議室に入ってきた。

「やぁ、遅れてすまん。

ところでミーティングはどこまで進んだかな」と席に着きながら独り言のようにつぶやいた。

しかし、周囲のメンバーはいつものことという雰囲気で気にしていない様子であった。

佐藤課長は心の中で『部長がこのような態度だから職場の基本動作が徹底できないんだ・・・・』と部長の態度には困ったものだと考えていた。

このような出来事は今回が特別ではなく、決め事が守られなかった場合に、そのことを注意しても「時間がない」「忙しい」「人がいないから出来ない」など言い訳ばかりが多い職場となってしまった。

このような組織の雰囲気は経理課だけではなく、どうも会社全体の文化のようにも感じる。

いつの間にかこのような風土が蔓延してしまったようだ。

佐藤課長はこのような組織文化・風土は変革しなければならないと考えていた。

しかも、早急に変えていかなければ、我が社は生き残れないように感じていた。

しかし、この組織文化・風土をどのようなすれば改善することが出来るのだろう。

とても自分1人が改善しようとしてもムリだと感じていた。

この職場(会社の組織)の本質的な問題はどこにあるのか。

また、このような組織文化・風土を変革し、改善していくためにはどのような方策が考えられるか。