◯ 田代マネージャーのこんなとき

田代マネージャーは第一営業課の責任者である。

第一営業課では、このところ売上の落ち込みが激しく、何らかの改善が必要な状況であった。

田代マネージャーは営業部のゼネラルマネージャー(GM)に呼ばれ次のような指示を受けた。

「このところの売上高の落ち込みは大問題だ。

私はその原因を営業活動のマンネリ化だと考えている。

この事態を解決するために営業活動の抜本的な改革し、活性化が必要だ。

最近、営業マンのローテーションを行っていないんじゃないのかね。

君はこの状況をどのように考えているかね・・・・」

「はい、私もGMの考え方と同じです。

我々の営業活動がマンネリ化していると思います。

もう少し、喝を入れないといけませんね」とGMと同じ問題意識であることを伝えた。

田代マネージャーは職場に戻ると、早速、営業部門のマンネリ化を打破し、活性化するためにどのように対応するかについて検討することにした。

マンネリ化の原因としてはさまざまなことが考えられるが、重要な一つにお客様に対して営業マンの緊張感が欠けている点にあるのではないかと判断した。

そう言えば、GMが言っていたように、この数年間抜本的な組織換えを実施していない。

営業担当とお客様との関係が“ナァナァ”の関係になっているのではないかと考えた。

そこで、今回、思い切って営業マンの全面的にローテーションを行い担当換えを実施することにした。

田代マネージャーはローテーションの計画について部下を集め発表したのである。

「先日、部長から第一営業課は営業活動がマンネリ化している何とかしなさい、という指示があった。

そこで、全面的に担当者のローテーションを実施し、マンネリ化を打破したいと思っている。

協力をよろしく頼む」と第一営業課のマンネリ化打破に向けての指示と協力要請を行ったのである。

ところが、部下の反応は冷ややかだった。

その反応は気になったが、ローテーションは実施することにした。

ローテーションを実施して3カ月が経過したが、売上が改善するどころか、ローテーションの実施による事務手続きが複雑化し、営業効率が低下したことにより売上が低下してしまった。

また、営業マン自身も担当換えによって売上向上を実現できると考えていなかったようだ。

むしろこれまでの人間関係が崩れるため売上は減少すると考えていたのである。

そして、田代マネージャーへの不満も噴出した。

「田代マネージャーはGMの考えをそのまま下ろしているだけで、マネージャーとしての方針や戦略がないと思います」という声が出てきたのであった。

田代マネージャーはすっかり落ち込んでしまった。

今後、どのような対応をすればよいのか頭の中は混乱するばかりである。

田代マネージャーのマネジメントの問題は何か。

今後、この営業部を活性化するためにはどのような対応策が考えられるか。

事例の解説(対応策の例)は、後日掲載いたします。

それまで考えてみてください