研修事例①「H社」管理者研修
Case 1
コミュニケーションロスの発生により、経営状態が悪化していた大手機械メーカーH社の事例です。
BMLの「管理者研修」を1年間実施したところ、翌年には業績の回復を実現しました。
背景
H社は従業員約5,000名の大手機械メーカーですが、ITバブル崩壊の影響もあり、最近2年間は業績が低迷していました。
それまでH社の製品の市場における品質レベルは高く、顧客からも高い信頼性を獲得していました。
ただ、新製品を出す度に技術が高度化し、製品開発から製造までの組織は複雑化していきました。
その結果、
- 組織内でコミュニケーションの必要性が高まったにもかかわらず、対応が不十分
- 組織間の連携が悪く、顧客からのクレーム等への対応スピードが遅れる
といった問題が発生し、次第に顧客からの評価が低くなっていきました。
経営者はこのような状況について危機感を抱き、原因の一つが管理者クラスのマネジメント力不足であると結論付けました。
急激に組織が複雑化した状況に管理者のマネジメント実践力が追いついていなかったのです。
支援内容
BMLではH社に対して約200人の管理者(課長・部長)に集中したマネジメント教育を実施しました。
もちろん、経営的に厳しい時期にあえて研修を実施するということに対しては、H社内で反対意見も多く出されました。
しかしH社の経営者は「この時期だからこそ必要だし、このような厳しい状況で実施する研修こそ効果があるのだ」という信念から実施を決断されました。
マネジメント教育として「マネジメント能力向上研修『基本コース』」と「マネジメント能力向上研修『応用コース』」の2本を全管理者に実施しました。
それぞれの研修内容の要点は次のような内容です。
研修テーマ | 内 容 |
---|---|
管理者マネジメント研修 『基本コース』 |
マネジメントの基本を体系的に研修するものです。何事にも共通することですが物事の基本というのは大変重要だという考え方から、目標達成の管理、問題解決、部下の指導育成、コミュニケーションなどについて事例研究を中心に2泊3日で実施します。 |
目標達成力向上研修 『応用コース』 |
マネジメントの基本研修を終了した人を対象に応用研修として、実際に自分が設定している目標に対する達成状況を分析します。内容は管理職同士で相互研鑽を図るもので1泊2日の実施となります。 |
研修の成果
研修は1年間集中して行いました。
約9割近くの管理者に実施することができました。
管理者研修を実施した結果、H社から「組織の動きが良くなった」という声をいただきました。
この翌年にはH社の競合他社がかなり苦戦している中で業績向上を実現しています。
業績の悪いときはついアレモコレモと手を出してしまい、結果として業績につながっていかない、ということがよくあります。
そのような状況では資源や意識を集中して行動するようなマネジメントが必要になります。