〔第3講 マネジメント塾〕報連相のできない部下
○ 事例の概要
吉本課長は、最近、部下の上野さんについて態度面で気になることがあった。
どうも業務でなにか問題を抱えているようなのだ。
しかし、本人から報連相はないため、とくに具体的なアクションは起こしていなかった。
ところが数日後、納期直前になって上野さんの担当している仕事で問題が表面化した。
2日後の納期である仕事が、まったく間に合いそうにないのだ。
なぜ、もっと早いタイミングで相談してくれなかったのだろう。
もう少し時間があれば、さまざまな対応策が実施できるのだが、この時期になれば打つ手は限られてしまう、結果としてお客様に迷惑をかけてしまう恐れがあるのである。
吉本課長は日頃から報連相の大切さは指導してきたつもりである。
また、報連相の重要性などのビジネスマンとしての基本動作は、新入社員の導入研修や中堅社員研修でも学習している。
このような報連相などの基本動作の徹底が不十分だなということを、改めて実感したのであった。
しかし、報連相などは教育というより、もって生まれた性格なのだろうか。
着実にできる部下は、とくに指導教育しなくてもできているようにも思われるのだが。
吉本課長は報連相などの基本動作の指導をどのように実施すればよいのか悩んでしまった。
<設問>
吉本課長の立場でこの事例の問題の本質と対応策を検討してください。