〔Q20 徹底5S Q&A〕5Sパトロール
Q【質問】5Sパトロールはどのように実施したらいいのでしょうか、進め方について教えてください。
また5S推進活動全体にどのように活用すればよいでしょうか。
●5Sパトロールの実施の効果
5Sパトロールは5Sを推進するためには重要な機能を果たすことになる。
5Sパトロールを実行する効果について確認しておこう。
パトロールを実施することはそのこと自体に意義がある。
パトロールがあるということでそれに合わせて改善しようとする意識が高まり、改善に対しての弾みをつけることが期待できる。
また、パトロールにより5Sのあるべき姿が共有でき、現場での問題点が明確になる。
さらには現場として改善すべき課題が設定できる。
●パトロールの方法
①チェックリストで評価する
5Sパトロールは5Sチェックリストに基づいて実施するのが一般的である。
チェックリストの評価項目に対して3段階もしくは5段階で評価する。
評価結果についてはその場でコメントし、後日まとめたものを各現場にフィードバックする。
②写真撮影で評価する
5Sパトロールを実施しながらデジタルカメラ等で現場を撮影する。
基本的に撮影は5Sの視点から問題のある箇所である。
しかし、良い事例を撮影し、他の職場に公開するのも良い参考事例になり、水平展開が期待できる。
撮影された問題箇所の写真は後日当該職場に問題点のコメントをつけてフィードバックし、改善するよう働きかける。
③問題箇所に指摘事項を貼り付ける
この方法はチェックリストなどは使用しないが、問題箇所にはポストイットシールなどに指摘事項を記入し、貼り付けておく方法である。
問題の程度により、シールの色を区分するのも有効な方法である。
●パトロールの有効活用
5Sパトロールはパトロールそのものにも意義があるが、もっと重要なことはパトロールをした結果をどのように活用するかという点である。
パトロールをした結果、現場で改善すべき課題が明確にし、その課題をいつまでに改善するかを各現場から提出させる。
そして、次回のパトロールの時に改善状況を確認する方法が効果的であろう。
パトロールのメンバーは5S推進委員が中心となるが、5S推進委員のほかに現場の5S実行リーダークラスを参加させるとさまざまな意味で刺激になって5S活動の活性化につながるだろう。